国連加盟国間において共有されたSDGS(持続可能な開発目標)において、森林を守ることの大切さについて様々な取り決めがあります。日本の企業もこれに対して、積極的に様々な取り組みを行い、情報発信をしています。SDGsの森林分野の貢献促進を目的に掲げた「国連森林戦略計画2017-2030」が採択され、世界森林目標を定めました。
今回は、SDGsとSDGsに関わる世界森林目標について解説とその取り組み事例も紹介していきます。

SDGsとは
SDGsとは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、2015年9月に国連サミットで採択された国際社会共通の目標のことを指します。当サミットでは、2015年から2030年までの長期的な開発指針として「持続可能な開発のための2030アジェンダ」を採択し、この文書の核である「持続可能な開発目標」をSDGsと呼びます。SDGsは、世界の抱える問題に対して分かりやすく17の目標と具体的な169のターゲットに分類しています。


【17の目標】
SDGsの17の目標は、以下になります。
1「貧困をなくそう」
2「飢餓をゼロ」
3「すべての人に健康と福祉を」
4「質の高い教育をみんなに」
5「ジェンダー平等を実現しよう」
6「安全な水とトイレを世界中に」
7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」
8「働きがいも経済成長も」
9「産業と技術革新の基盤をつくろう」
10「人や国の不平等をなくそう」
11「住み続けられるまちづくりを」
12「つくる責任 つかう責任」
13「気候変動に具体的な対策を」
14「海の豊かさを守ろう」
15「陸の豊かさを守ろう」
16「平和と公正をすべての人に」
17「パートナーシップで目標を達成しよう」

この目標にそれぞれ具体的なターゲットが定められています。

世界森林目標とは
上記SDGsの17の目標に対して、森林分野に関する計画がたてられました。
森林資源は、貧困や環境問題など社会的問題との関係が明らかになったことで、先進国が率先して発展途上国における森林保全と利用に協力して取り組むことが求められます。これを踏まえ、SDGsを含む2030アジェンダを始めとする国際的な目標等に対し、森林分野の貢献を促進することを目的に掲げた「国連森林戦略計画2017-2030」(略称「UNSPF」)が国連総会で採択されました。UNSPFでは、2030年までに達成すべき「世界森林目標」を掲げました

【世界森林目標とSDGs】
世界森林目標とそれに寄与するSDGsは以下になります。
1:保護、再生、植林、再造林を含め、持続可能な森林経営を通じて、世界の森林減少を
反転させるとともに、森林劣化を防止し、気候変動に対処する世界の取組に貢献する
ための努力を強化する。→目標6・12・13・14・15
2:森林に依存する人々の生計向上を含め、森林を基盤とする経済的、社会的、環境的な
便益を強化する。→目標1・2・4・5・6・8・9・12・15
3:世界全体の保護された森林面積やその他の持続可能な森林経営がなされた森林の面積、
持続的な経営がなされた森林から得られた林産物の比率を顕著に増加させる。→目標7・12・14・15
4:持続可能な森林経営の実施のための、大幅に増加された、新規や追加的な資金をあらゆる財源から動員するとともに、科学技術分野の協力やパートナーシップを強化する。→目標12・15・17
5:国連森林措置(UNFI)等を通じ、持続可能な森林経営を実施するためのガバナンスの
枠組を促進するとともに、森林の2030アジェンダへの貢献を強化する。→目標1・2・5・15・16
6:国連システム内や森林に関する協調パートナーシップ(CPF)加盟組織間、セクター間、
関連のステークホルダー間等、あらゆるレベルにおいて、森林の課題に関し、協力、
連携、一貫性及び相乗効果を強化する。→目標17

世界森林目標取り組み事例
実際に現在まででどのような施策が行われているのか見ていきましょう。

【森林林業基本計画策定】
新たな基本計画では、林業・木材産業が内包する持続性を高めながら成長発展させ、人々が森林の発揮する多面的機能の恩恵を享受できるようにすることを通じて、社会経済生活の向上とカーボンニュートラルに寄与する「グリーン成長」を実現することとし、以下の5つの柱の施策に取り組むことを策定しました。
【森林経営管理法施行】
国内の森林は,戦後や高度経済成長期に植栽されたスギやヒノキなどの人工林が大きく育ち,木材として利用可能な時期を迎えています。
一方,森林の所有は小規模・分散的で,長期的な木材価格の低迷や森林所有者の世代交代等により森林所有者の森林への関心が薄れ森林の管理が適切に行われない,伐採した後に植林がされないという事態が発生しています。
森林の適切な経営管理が行われなければ,災害防止や地球温暖化防止など森林の公益的機能の維持増進にも支障が生じることとなります。
所有者が不明となっていたり,適切な相続登記等が為されず境界が不明確である等多くの課題があり,森林の管理は年々難しくなっています。このような中,適切な経営管理が行われていない森林の経営管理を,市町村が集積し,意欲と能力のある林業経営者に委託するとともに,委託できない森林は,市町村が自ら経営管理を実施していきます。

【パリ協定長期戦略策定】
パリ協定では、以下の戦略に基づいて取り組みが行われます。
(1)最終到達点としての「脱炭素社会」を掲げ、それを野心的に今世紀後半のできるだけ早期に実現することを目指すとともに、2050年までに80%の温室効果ガスの削減に大胆に取り組みます。※温室効果ガス排出量実質ゼロを掲げるのはG7で初となります
(2)(1)のビジョンの達成に向けて、ビジネス主導の非連続なイノベーションを通じた「環境と成長の好循環」の実現を目指します。
(3)エネルギー、産業、運輸、地域・くらし等の各分野のビジョンとそれに向けた対策・施策の方向性を示しています。加えて、ビジョン実現のためのイノベーションの推進、グリーンファイナンスの推進、ビジネス主導の国際展開、国際協力といった横断的施策等を推進していきます。

世界森林目標まとめ
以上、世界中で取り組みを拡大していくSDGsにおける森林分野の目標「世界森林目標」について紹介しました。
日本を含む先進国が積極的に取り組みを行っていくことでその波が世界中に広がり、よりよい地球環境を構築していくことで、社会問題の解決にもつなげていくことが出来るでしょう。世界森林目標は、森林資源を維持していくために必要な取り組みの具体的な目標です。
参考に取り組みに対して計画を立てていきましょう。

世界森林目標とは?SDGsに不可欠な取り組み紹介
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