カーボン・オフセットの考え方と取り組みについて紹介

世界中で環境に関する取り組みが行われています。年々進行している地球温暖化現象について様々な対策が講じられています。その一つに「カーボン・オフセット」という取り組みがあります。今回はカーボン・オフセットとは何かとその取り組みについて紹介していきます。

カーボン・オフセットとは

カーボン・オフセットとは、日常生活や経済活動において回避することが出来ない二酸化炭素などの温室効果ガスの排出量削減のために行う取り組みのことで、排出量に見合った温室効果ガス削減活動への投資を行い、埋め合わせをする。といったように自主的に温室効果ガス削減活動を推進できる考え方です。イギリスやアメリカ、オーストラリアの国で積極的に行われていて、日本でも少しずつ民間企業の取り組みが広がりつつあります。


【カーボン・オフセットの必要性】
2010年度の調査によると人為的な温室効果ガスの排出量の約80%が二酸化炭素であるという結果が出ています。そして温室効果ガスの排出量がこのまま変わらないと地球の気温はどんどん上がっていき、様々さ環境問題(地球温暖化現象)に発展していきます。長く環境を守るためには、カーボン・オフセットの取り組みはとても重要で、積極的な活動が求められています。

カーボン・オフセット取り組みの流れ

日本におけるカーボン・オフセットの取り組みの流れは、
1.市民・企業が自ら出す温室効果ガスの排出量を把握する
2.省エネ活動や環境負荷の少ない手段の導入などにより、温室効果ガス削減努力を行う
3.削減が困難な温室効果ガスの排出量を把握し、他の場所で実現したクレジットの購入もしくは他の場所での排出削減活動実施
4.対象となる活動の排出量と同僚のクレジットで埋め合わせ(相殺する)をする

このようになります。日本では、具体的に次の5つの方法が挙げられます。

【オフセット商品・サービス】
製品を製造または販売する者やサービスを提供する者が、製品・サービスのライフサイクルを通じて排出される温室効果ガスの排出量を埋め合わせる取り組みです。

【会議・イベントのオフセット】
コンサートやスポーツ大会、国際会議等のイベント主催者が、その開催に伴って排出される温室効果ガスの排出量を埋め合わせる取り組みです。

【自己活動のオフセット】

自らの活動、例えば組織による事業活動に伴う温室効果ガスの排出量を埋め合わせる取り組みです。

【クレジット付き商品・サービス】
製品製造または販売する者やサービスを提供する者、イベントの主催者が、製品・サービス等の消費者に対し、クレジットの活用による地球温暖化防止活動への貢献・資金提供などを目的として参加者を募集し、クレジットの購入・無効化をする取り組みです。

【寄付型オフセット】
製品を製造または販売する者やサービスを提供する者、イベントの主催者が、製品・サービスなどの消費者に対し、クレジットの活用による地球温暖化防止への貢献・資金提供等を目的として参加者を募り、クレジット購入・無効化する取り組みです。個人によるカーボン・オフセットの取り組みカーボン・オフセットの取り組みは、企業だけではなく、個人でも行えます。

上記で説明したように、他の場所で削減された温室効果ガスの排出量をクレジットという形で販売されているので、これを購入することでオフセットしたことになります。

また、エコな電気を選ぶというカーボン・オフセットの方法もあります。CO2削減を目的としたエコ電気を利用する取り組みが可能です。また、普段利用する交通機関をエコなものにする(例えば自動車を電気自動車にする)lpとで温室効果ガスの排出量を削減することが可能です。

カーボン・オフセットの問題点と今後の課題
カーボン・オフセットの問題点は、投資する企業・個人が実際にCO2削減の行動をとらずとも環境に貢献していると認められてしまう懸念があります。カーボン・オフセットの考え方としてCO2削減の努力を行ったかというもので、これは排出削減の闘士を行うだけで間接的にクリアしてしまうためです。目に見えて努力が行える形が構築されることが大切です。また、クレジットの課題として1つのクレジットが異なる複数の排出活動に利用されてしまうダブルカウントを防ぐことが挙げられます。カーボン・オフセットの考え方は、あくまでCO2削減の1つの手段であり、その他のCO2削減の方法も求められます。環境問題解決のために根底の仕組みづくりが重要になるでしょう。

カーボン・オフセットまとめ
以上、温室効果ガスの排出量削減のために世界で取り組まれているカーボン・オフセットですが、まだまだ課題や問題点もあります。しかし、地球の環境を守るためには、とても重要な役割を持っている取り組みでもあるため、より積極的に活動する範囲が広まることが理想でしょう。まだ浸透していない国々にも広めていくために、積極的なカーボン・オフセットの利用が求められるでしょう。

カーボン・オフセットの考え方と取り組みについて紹介
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