林野庁が掲げる林業のこれから
林野庁では、森林に関わることで人々の暮らしを豊かにする様々な取り組みを普及するために「森林×SDGsプロジェクト」を立ち上げました。このプロジェクトでは、いろいろな業種の企業とヒアリング・未来予想図を描くワークショップの実施等によりコンセプトブックの制作にいたりました。今回は、林野庁やその他団体が描く、林業のこれからについて紹介していきます。


林野庁とは
林野庁は農林水産省の外局の一つになります。森林の保続培養、林産物の安定供給確保、林業の発展、林業者の福祉増進及び国有林野事業の適切な運営を図ることを任務として活動しています。

【林野庁が掲げるコンセプトブック:5つのアクション】
「あなたは、2050年にどんな暮らしをしていたいですか?」という問いかけから始まるコンセプトブック。SDGsと森林の関係について考え、人々の暮らしと森との関わりについて仮説を立て、言語化したものになります。この本の内容には、「幸せな未来に向けた5つのアクション」というテーマで、森林に関する取り組みが記載されています。

アクション1:緑と木が生み出す、人にやさしい働き方
オフィスの緑化・木質化や自然豊かな地方でのリモートワークを通して、人にやさしい働き方につながる取組を紹介します。

アクション2:木がつなげる私たちの暮らしと地域
地域の木材を使うことで、地域の文化や伝統を伝え、人と人との絆を結ぶ取組を紹介します。

アクション3:新しい生活を、森の力とともに
森が非日常となった今だからこそ、人々を惹きつける森の特別な遊び方・過ごし方を紹介します。

アクション4:サーキュラーエコノミーで暮らしをもっと豊かに
サーキュラーエコノミー(循環経済)の実現へつながる木材利用の取組を紹介します。

アクション5:イノベーション×森のめぐみがもたらす未来
木から新素材や建築部材を生み出し、より便利で持続的な暮らしを実現する取組を紹介します。

このプロジェクトにより、林業に対しての考え方や社会への影響など今まで知らなかった人に広く普及していくことが出来ます。
人々の暮らしを豊かにするために森とどのように関わっていけばいいのかが分かります。

SDGs×林業
持続的な開発目標であるSDGsに貢献するための林業には、どのようなものがあるのか。日本で取り組まれている活動を事例として紹介することで、林業に関する理解を広めます。実際に事例として紹介される取り組みには以下のようなものがあります。

【企業が行う森づくり活動】
森林の持つ多面的機能に着目した企業が、森林整備事業に携わっています。飲料メーカーのサントリーホールディングスは「水と生きる」をテーマに掲げ、サントリー天然水の森の整備を行っています。水の製造所である森林を守ることで、持続的な水の供給を可能にするために行われる活動です。
【スマート林業】
近年、注目を浴びているスマート林業。先端技術を林業に導入する取り組みです。これにより、人材不足や高齢化による問題を解決、森林管理の効率化行うことが出来るので、注目されています。
【森林を活用した健康づくり】
森林は、精神的・肉体的ストレスに対して癒しや潤いを与えてくれる効果を持っています。
この効果を活用し、健康づくりに森林を利用する活動も行われています。山形県の温泉地では、市民の健康増進・交流人口の拡大を目的に、健康の3大要素「運動」「栄養」「休養」に着目した取り組みを行っています。

林業のこれからまとめ
林野庁が掲げる林業の未来予想図を広く認知してもらうことで、我々の暮らしの見直しと改善、森林管理、林業に対して改めて考えさせられるでしょう。持続的な森林管理を行うことで、10年20年先でも我々が安心して暮らせる環境にしていかなければなりません。未来予想図という形で、林業の将来を見据えることで今できることが見つかるでしょう。

林業の未来予想図!具体的にどんな考え方があるのか
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