地球温暖化が深刻化している地球で、温暖化防止のために様々な取り組みが行われています。その取り組みの一つであるカーボンオフセットですが、実際にどのような取り組み方があるのでしょうか。今回は、これからカーボンオフセットを行っていく方向けに、実際に行われた取り組みを紹介していきます。カーボンオフセットとは何か改めて確認もしておきましょう。

カーボンオフセットとは
カーボンオフセットとは、日常生活や経済活動において回避することが出来ない二酸化炭素などの温室効果ガスの排出量削減のために行う取り組みのことで、排出量に見合った温室効果ガス削減活動への投資を行い、埋め合わせをする。といったように自主的に温室効果ガス削減活動を推進できる考え方です。

カーボンオフセットの取り組み
つづいてカーボンオフセットの取り組みにはどのようなものがあるのか確認していきましょう。全国の事例を紹介していきます。

【事例：こうべCO2バンク∼CO2の削減を環境価値に∼】
神戸市では、神戸市民の住宅用太陽光発電システムや燃料電池の設置によるCO2削減をクレジット化し、地域の環境保全活動につなげる仕組みを構築しました。この取り組みにより得られる収益は、神戸市が行う環境保全事業に活用されます。

【ふるさと納税返礼品として「カーボン・オフセット」】
福岡県の北九州市や鳥取県の日南町などでは、ふるさと納税の返礼品として地元産クレジットを活用した「カーボン・オフセット」をメニューに載せています。これの狙いは、ふるさと納税の利用者へJ-クレジット制度とその活用で環境に貢献できることを周知すること、消費者が手軽にふるさと納税を通じてカーボンオフセットを行うことが出来るという２点があります。

企業によるカーボンオフセットの取り組み
日本の様々な企業がカーボンオフセットに積極的に取り組んでいます。
企業の取り組み事例も見ていきましょう。

【株式会社イトーキ】
株式会社イトーキでは、自社製品である「nonaチェア」「スピーナチェア」製造の過程で、100％オフセットを実施して環境配慮型の製品を提供しています。この製品は、原料調達・製品製造・販売・廃棄・リサイクルの過程分も含むオフセットになります。
【株式会社ファミリーマート】
大手コンビニチェーンであるファミリーマートでは、環境に配慮するプライベートブランド「We Love Green」を立ち上げ、インドの水力発電プロジェクトから排出権を買い取ることでカーボンオフセットを導入しました。
【株式会社エスパルス】
プロサッカーチームの清水エスパルス運営会社のエスパルスでは、ホームゲーム開催の際に排出されるCO2を削減するといったカーボンオフセットに取り組みました。約100試合の電力消費やごみ処理によってカーボンオフセットを行いました。
【キャノン株式会社】
カメラ等が有名な大手精密機器メーカーのキャノンでは、カーボンオフセットの一環として環境配慮技術を用いて複合機を製造しています。
この製造方法でも削減しきれなかったCO2はクレジットを買い取ることで補い、該当製品の実質CO2排出量をゼロに保っています。

カーボンオフセットの取り組み紹介まとめ
以上、カーボンオフセットの取り組み事例を紹介しました。カーボンオフセットは、地球温暖化防止のためにCO2排出量を削減する取り組みです。地球温暖化防止への取り組みは、世界中で行われるものであり先進国である日本は、特に積極的にこの取り組みに協力していくことが求められます。日本を支える多くの企業がこの取り組みを認知し、人々に周知していくことで、更なる効果を期待できるでしょう。
環境への取り組みは、企業のイメージアップにも繋がるので、ぜひ積極的に取り組んでいきましょう。